2018年02月17日(土) 祈年祭 奉幣の儀(外宮) (車、徒歩)
本日は外宮および内宮において祈年祭が斎行された。しかし9時から鳥羽での海岸清掃に参加を予定していたため、本日も昨年の新嘗祭と同様、外宮での「奉幣の儀」の参進を拝観するのみとなった。
外宮の表参道口へ到着すると火除橋の脇に立てられた
祭典看板には「祈年祭 二月十七日 午前七時」の看板が掲げられていた。
祈年祭(きねんさい)は文字通り「としごいのまつり」とも称し五穀豊穣を祈念する祭典であり、大御饌に続いて天皇陛下から差遣された勅使により幣帛が奉られる。
祈年祭 2月17日(土) 豊受大神宮(外宮) 大御饌 午前 4時 奉 幣 午前 7時 皇大神宮(内宮) 大御饌 午前11時 奉 幣 午後 2時
なお祈年祭は2月23日までに神宮の全ての宮社にて斎行される。
手水を受けた後、第一鳥居をくぐると斎館および第二鳥居付近では参進および修祓の準備が進められていた。その様子を確認しながらさらに表参道を進むと所々に水が撒かれた跡を見つけることができる。その後を辿ると御正宮へと続いている。
まずはお参りのために御正宮へ向かうとすでに多数の方々が奉幣の儀が開始するのを待っていた。
私はお参りを終えると誰も人がいない別宮遙拝所付近へ移動した。その近くにも水が撒かれたあとがあり、そこには松明(神宮では「しょうみょう」と呼ぶそうだ。)の名残、つまり外宮では午前四時に斎行された「大御饌の儀」の際に使用された松明の名残だった。
大御饌の儀を想像しながらこの場で待機していると程なく報鼓が打たれた。「参進の開始だ。」
斎館を出発した参進の列は第二鳥居の前で停止すると幣帛および勅使ほかが修祓を受ける。
修祓を終えると参進は再開され、御正宮を目指す。
「ザク・ザク・ザク・・・」と浅沓が玉砂利を踏む小気味良い音が近づいてくる。
そして、幣帛、勅使、祭主の黒田清子さんらは瞬く間に私の眼前を通り過ぎて行った。
しかし、神職の列はまだまだ続く。
ひとりひとりは一瞬でも長い列は・・・
参進の列が正宮の板垣南御門、外玉垣南御門へと吸い込まれるとその後ろで待機していたは参拝者は参拝の規制が解除されるとともに板垣南御門を一斉にくぐった。私は蕃塀の裏が気になるので
そちらへ移動するとここでも大御饌の名残を見つけた。松明をくくっている紐が焼け落ちたものだ。
蕃塀付近でしばし待機していると楽が奏されその音色が聞こえてきた。それに呼応するかのように外玉垣南御門から垂らされた御幌が上げられると
そこからは辛櫃が担ぎ出された。
その辛櫃は、正宮での祭典を終えると続いて奉幣の儀が斎行される多賀宮へと運ばれた。
そろそろタイムリミットが近づいて来たため、正宮から聞こえる楽に耳を傾けつつも私の足は北御門参道へと向かっていた。
ここにも忌火屋殿前の祓所へと続く松明の名残を見た。私はこれらの名残を名残惜しく思いながら外宮を後にした。