いつも気になる二木神社の御役所稲荷社(伊勢市御薗町小林)

2019年02月16日(土) いつも気になる二木神社の御役所稲荷社(伊勢市御薗町小林) (車、徒歩)

山田奉行所記念館を訪れたが特別展の開始が20日だと知り、近くの二木神社に寄り道した。

二木神社のお参りをするといつも気になっているのはその奥に鎮座する

二木神社(伊勢市御薗町小林)

二木神社(伊勢市御薗町小林)

 

こちらのお稲荷さん。

御役所稲荷社(伊勢市御薗町小林)

御役所稲荷社(伊勢市御薗町小林)

 

今は扁額の文字は消え薄れている。

文字が消えてしまった扁額、御役所稲荷社(伊勢市御薗町小林)

文字が消えてしまった扁額、御役所稲荷社(伊勢市御薗町小林)

 

しかし、かつてはこのような文字が記されていた。

「御薗村小林 正一位稲荷大明神」の扁額

「御薗村小林 正一位稲荷大明神」の扁額

 

【参考】  二木神社、お稲荷さん(伊勢市御薗町小林) 2015年02月21日

 

なお、御薗村誌によれば、合祀などの影響を受けて次のお稲荷さん二社が二木神社の境内へ移された後、現在鎮座するのは御役所稲荷社である。

  • 御船倉稲荷社 : 享保19年(1734)に小林字船倉(旧山田奉行所船倉屋敷地内)へ勧請
  • 御役所稲荷社 : 宝暦6年(1756)に小林字屋敷跡(旧山田奉行所役邸構内)へ勧請

 

なお、次の通り、寛永13年(1636)には有滝村にあった奉行所が小林へ移された際、裁判のための出張所とされた一本木役所(吹上)からはお稲荷さんが小林に移されたそうだ。

御屋敷稲荷(一本木ノ北ニ在リ)
此所ハ往古御奉行所公事御屋敷アリテ、公事日ニハ在竹林(今ハ有瀧村ト云)ノ御屋敷ヨリ御奉行所御出有テ、公事裁判シ玉ヘリトナリ、此稲荷ハ其公事屋敷地内ノ鎭守ナリ、寛永十三丙子年ニ有瀧村ヨリ小林村ヘ、今ノ御屋敷ヲ御引移アリシトキ、吹上ノ御屋敷ヲモ小林村ヘ御引取アリテ、此鎭守ノ稲荷モ今ノ御屋敷へ勧請シ玉フ、一本木ノ稲荷ハ其鎭守ノ舊趾ナルヲ、後ニ寶殿ヲ造営シテ今猶御屋敷稲荷ト祝ヒ祀レリ
【引用】 小祠比呂比より

 

吹上の御屋敷稲荷はすでになくなってしまったが、かつて小林へ移された御屋敷稲荷はどこへ行ってしまったのか・

【参考】

 

そんなことを考えながら御役所稲荷社を後にすると

御役所稲荷社(伊勢市御薗町小林)

御役所稲荷社(伊勢市御薗町小林)

 

二木神社の参道入口付近にこちらの案内板を見かけた。ここにお稲荷さんは記されていない。

山田奉行所記念館周辺歴史散策ルート

山田奉行所記念館周辺歴史散策ルート

 

真の「御屋敷稲荷」探しは今後も続くことだろう。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です