2019年12月11日(水) 解体した襖の和釘で育てる錆
先日、河邊七種神社社務所(伊勢市河崎)での古文書の会に参加した後、世話役の松本眞一さん(好評発売中である『伊勢河崎商人館収蔵 山田羽書図録』の著者)に問いかけられた。
錆を育てるとはどういうこと?
と。
それは、次のブログを読んだ松本さんの素朴な疑問。
【参考】
このブログで、私が次のように記していたからだった。
裸になった襖は一般の参加者が持ち帰ったが、私はサビを育てるために縁を固定するために打たれていた和釘を数本いただいた。(さて、どうやって育てようか・・・)
実は、松本さんの問いかけで忘れかけていた和釘のことを思い出したのだった。あの時の和釘たちはザックのポケットで冬眠状態だったから。
雑事が落ち着いたので錆を育てようとザックから取り出された和釘がこちらだ。
錆は魅力的だが身近では避けたいもの。しかし、そんな錆を「育てる」ことは興味深い。
プランなどなかったが、【キタヰの妻】に「これらの和釘を入れるのに適当な器はない?」と尋ねたところ、次のものが現れた。これらは食べ終わったヨーグルト容器の蓋だった。(3枚)
まずは2枚の蓋を重ねて下側に置くとその中に和釘を並べた。そしてヒル撃退用に準備している濃い塩水を
スプレーで吹きかけた。
さらに、残りの蓋を上から無理矢理にはめ込むとサイドをテーピングした。
酸欠になってしまって錆が育たないかも知れないが、それは様子を見ながら環境を変えてあげよう。
とにかく、手のかからない放任主義である。
さて、どのように育ってくれることか? 楽しみ。