2019年05月03日(祝・金) 「IWATA 6人展」@岩田商店 gallery(いなべ市北勢町阿下喜) (近鉄、三岐鉄道、徒歩)
朝9時頃に西藤原駅を出発し巡見道、濃州道を歩いて訪れたのは、岩田商店 gallery(いなべ市北勢町阿下喜)。
次の公募展が開催されている。
「IWATA 6人展」@岩田商店 gallery
前期
2019.4.27 Sat – 5.12 Sun
荻野 良樹、 木工房 ベル、 Jun Akiho後期
2019.5.18 Sat – 6.2 Sun
コデ、 山口 智優、 Ryo Tabata
open 11:00 〜 17:00 (最終日 15:00迄)
close 水曜日、木曜日
前期では、写真好学研究所の仲間である荻野 良樹さんが「土のにおい」をテーマとした写真を展示している。
濃州道を歩いてたどり着いた牛馬坂の上にあった「岩田商店 gallery」を訪れると
道路側に開かれたウィンドウ越しにしっかりとホワイトキューブの展示スペースを覗き見することができる。
こちらが岩田商店 galleryの全景で
入口も全面がガラス張りとなっている。入口に置かれた[open]のシルバー看板は風に揺られながら周囲の風景をゆらゆらと映し込んでいた。
展示スペースの入口には次の案内が掲げられていた。
IWATA 6人展の前期
01 荻野 良樹
光と影
自然と人間
常世と現世風景の中に存在する
境界を探して
三重県内を拠点に写真活動中
三重県鈴鹿市出身02 木工房ベル 鈴木 健太
「木の温もりを感じられる暮らしを。」
自然のままの木の色、模様や匂い…
木が持っている温もりを
暮らしに取り入れてみませんか?
三重県桑名市在住03 Jun Akiho
木彫槐の会主宰 森井公正師に師事。
音楽家の印象的な演奏シーンの姿を
主に制作する一方、自分の気持ちに素直に
生きている人を応援すべく「まっすぐな人」
木彫人形をシリーズとして制作・販売中。
愛知県名古屋在住
※ Gallery 内での写真撮影、ネットへの公開については許可を得た。(基本的にはOKとのこと)
その内部はこんな感じ。正面に荻野 良樹さんの作品が展示され、その前面両側にはJun Akihoさんの作品が。
立体造形も好きな私は、Jun Akihoの作品で
好きなビューを探してしまった。
そして、こちらが荻野 良樹 写真展「土のにおい」である。
荻野さんは地元の鈴鹿を散策していて山の神を見つけその存在に惹かれた。山の神を巡るなかで「土のにおい」をテーマとする写真の展示に至ったそうだ。まだまだ、山の神に対する邂逅を続けるそうで、知識の習得にも貪欲な様子だった。
今回、山の神について私も質問を受けたが一般的な話しかできず、自身の知識の浅さを思い知った。ただ、山の神と関係の深い田の神について、鹿児島や宮崎の例を説明したので「田の神」(たのかんさぁ)についての記録リンクを示しておこう。
【参考】
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- 紅を引いた田の神さぁ(唐仁地区集落センター) 2015年12月29日
- 朝の散策(塩入川、田の神、熊野神社、肝付兼経夫妻の宝篋印塔ほか) 2016年12月25日
- 東串良町・肝付町の「田の神」(たのかんさぁ)巡り(鹿児島県肝属郡) 2016年12月27日
- 肝付町立歴史民俗資料館 2016年12月27日
また、山の神から田の神に話題が飛んだついでに、田の神について考えれば神宮神田での御稲づくりにも御田の神が関わっている。
【参考】
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- 神田下種祭(神宮神田) 2016年04月02日
帰宅後にさまざまに調べ直していたらさらなる知識の浅さを実感してしまったので、早速「吉野裕子全集 第8巻 山の神|神々の誕生」を買い求めてしまった。
話題を展示内容に戻すと、こちらが一段高くなったフロアーに展示されている木工房ベル 鈴木 健太さんの作品群だ。
また、Jun Akihoさんの「まっすぐな人」ではそのバリエーションに惹かれるとともに、細く伸びる立ち姿、さらには垂らした両手の拳が直角に曲がっているその形状に大いに惹かれてしまった。
荻野さんには新たな来客が訪れたので、
私は岩田商店 galleryを後にした。
本ギャラリーはホワイトキューブであるが、道路側が前面ガラス張りの面白い展示スペースである。光を透過させる展示など面白い表現が考えられる。
とにかく「百聞は一見にしかず。」の言葉を借りれば「百見は一感にしかず。」
いくら私の写真を眺めてもそれは視覚での感覚(一感)でしかない。現場には体感(多感)が待ってくれている。
ぜひとも、現場を訪れてみては!