2018 Project Photo Exhibition Ⅲ 「ソウルを見つめる2人の眼差し/Seoul Vagabond/서울을 바라 보는 두 사람의 눈빛」@gallery0369

2108年11月11日(日) 2018 Project Photo Exhibition Ⅲ 「ソウルを見つめる2人の眼差し/Seoul Vagabond/서울을 바라 보는 두 사람의 눈빛」@gallery0369 (車、徒歩)

古文書の会がお休みとなったため、題記の写真展最終日に滑り込むことができた。

この写真展は、写真家 松原豊さんが事務所に併設している gallery0369 で開催されていた。私は松原さんが主宰する写真光学研究所に所属しているが、最近は定例会へ参加できずに半年近くご無沙汰となっていた。その意味でも gallery0369 への訪問には心を弾ませていた。

なお、今回の写真展には韓国から2名の作家(ソウル市在住の写真家 鄭 赫鎭(ジョン・ヒョクジン)さんと 表 現俊(ピョ・ヒョンジュン))の作品が招かれていた、その詳細についてはこちら、

【参考】

 

春かと思わせる陽気(これが小春日和!)のなか津市美里町三郷へ向かった。

津市美里町三郷にて

津市美里町三郷にて

 

約半年ぶりにこの道を進むと

gallery0369、古民家Hibicore付近(津市美里町三郷)

gallery0369、古民家Hibicore付近(津市美里町三郷)

 

いつも写真光学研究所の定例会が開催される古民家Hibicoreの前を通り過ぎて、坂を下る。

gallery0369、古民家Hibicore(津市美里町三郷)

gallery0369、古民家Hibicore(津市美里町三郷)

 

こちらの扉が gallery0369 の入口だ。

「ソウルを見つめる2人の眼差し・・・」@gallery0369

「ソウルを見つめる2人の眼差し・・・」@gallery0369

 

扉を開くと松原さんが笑顔で向かい入れてくれた。

二名の作家は会期の初日に開催されたギャラリー・トークを終えると帰国していたが、本写真展をコーディネートされた松井剛さんが在廊されていた。松井さんには写真展、作家についてさらには作品の変化や韓国での住宅事情、食べ物など、さまざまな話題について教えていただけた。

 

ギャラリーを中心から2つに分けて左側が表 現俊さん、右側を鄭 赫鎭の作品が並べられていた。

「ソウルを見つめる2人の眼差し・・・」@gallery0369

「ソウルを見つめる2人の眼差し・・・」@gallery0369

 

表 現俊さんの作品は

「ソウルを見つめる2人の眼差し・・・」@gallery0369

「ソウルを見つめる2人の眼差し・・・」@gallery0369

 

二枚でひと組の作品となっている。

「ソウルを見つめる2人の眼差し・・・」@gallery0369

「ソウルを見つめる2人の眼差し・・・」@gallery0369

 

右側には引きの写真、左側にはアップの写真。一瞬、トリムされたものかと思わせる。この手法で表現するに至るまで、1〜2年の歳月を要したそうだ。この手法に至る過程についてはギャラリー・トークで映像を交えながら解説があったそうだ。引きと寄りの両方を表現しないと表さんの思いは表現できないようだ。

「ソウルを見つめる2人の眼差し・・・」@gallery0369

「ソウルを見つめる2人の眼差し・・・」@gallery0369

 

ギャラリー・トークでの映像、または音声が今後公開されるかも?とのこと。

その内容を目に、または耳にできることを期待したい。

 

二枚一組の作品は引きと寄りの組み合わせで展開されているが、このペアは他のものとは異なり単なるズームではなかった。引きの写真ではベンチに腰掛けていた二人の男性たちがズームでは左右が入れ替わり立っていた。この写真だけ、パターンが異なるのはどうも違和感を感じた。その理由を作者に聞きたかったが、それが叶わないことが歯がゆかった。(なぜだろう?)

「ソウルを見つめる2人の眼差し・・・」@gallery0369

「ソウルを見つめる2人の眼差し・・・」@gallery0369

 

そして、最後の一枚。これはペアではない。シングルだ。他の作品は2008年および2009年に撮影されたものだが、この作品は最近に撮影されたそうだ。松井さんによると「この作品は、このテーマの終わりを告げるものだ。」とのことだった。(次はどんな写真が観られるのだろうか)

「ソウルを見つめる2人の眼差し・・・」@gallery0369

「ソウルを見つめる2人の眼差し・・・」@gallery0369

 

なお、表さんは銀行員であるが、観光ガイドのような本を出してもいるそうだ。

「ソウルを見つめる2人の眼差し・・・」@gallery0369

「ソウルを見つめる2人の眼差し・・・」@gallery0369

 

続いて、鄭 赫鎭の作品。テーマは「境界」。

「ソウルを見つめる2人の眼差し・・・」@gallery0369

「ソウルを見つめる2人の眼差し・・・」@gallery0369

 

日本と同様に地上げにより買い占められ潰された建物。スクラップアンドビルドの現実を淡々と撮りためた作品群だ。地味ではあるがこれらは記録としもとても重要なものであるに違いない。今はない風景。そこに住んでいた人々にとっては感慨深いはずだし、無関係の私でも心揺さぶられるものがあった。

「ソウルを見つめる2人の眼差し・・・」@gallery0369

「ソウルを見つめる2人の眼差し・・・」@gallery0369

 

そんな私にとって、この一枚がとくに印象深かった。

「ソウルを見つめる2人の眼差し・・・」@gallery0369

「ソウルを見つめる2人の眼差し・・・」@gallery0369

 

お二人のテーマや作風は全く異なるものの、ただただテーマに没頭することの楽しさを感じた。

 

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