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デジタルアーカイブのためにカラーマネジメントの手始め

2018年09月13日(木) デジタルアーカイブのためにカラーマネジメントの手始め

私が利用しているコンピュータのOS(オペレーティングシステム)はWindowsでもなければMacでもない。それはLinuxMintである。LinuxMintとは聞き慣れない名前だろうが、Windowsから乗り換えて何年になるだろう。LinuxMintについて書き始めると長くなるので、その説明については、こちらのホームページに譲ることとする。

【参考】

 

WindowsやMacほどにメジャーではないけれど、ほとんど問題なくしかも無料で利用できるため今でも満足している。しかし、最近注目しているデジタルアーカイブのことを考えると「カラーマネジメント」のことが脳裏をチラチラしていた。

「カラーマネジメント」とは?、写真を例にあげればカメラで撮影した画像がコンピュータのモニター上にそのままに再現され、モニタに表示された写真がそのままにプリンタで印刷される。このように同じ色はすべての機器やプリントなどにおいてすべて同一となるように色を管理する仕組みのことである。

しかし、私の場合はデジタルアーカイブとしてモニター上で見ることを前提に考えているため、カラーマネジメントのなかでもモニターのキャリブレーションに注目した。

たとえば、大型電気店に並べられたTVでは同じプログラムが映されていてもそれぞれ微妙に色が異なって見える。これと同様に私たちが利用しているコンピュータ用のモニターもそれぞれ個性を持っている。

 

高価なディスプレイを購入すればこの問題は一発で解決できるのだが、無償で提供されるLinuxMintを使用している私にはそんな発想が浮かばない。なんとか費用をかけずに実現できないか・・・

 

実は2年ほど前、次のギャラリートークにて、大豐和紙工業株式会社の中北社長からモニターをキャリブレーションするための機器「ColorMunki」を紹介していただき、「使えるなら貸してあげる」と言っていただいた。

【参考】

 

しかし、その機器を制御するソフトウェアの対応OSはWindowsとMacのみだった。その当時はそれほど必要性を感じていなかったのだろう、「残念だが使えない」と諦めていた。

 

ところが、最近になって古文書などのデジタルアーカイブに興味を持ち、カラーマネジメントの必要性を意識するようになった。そのため、改めてモニターキャリブレーション機器について調べてみた。すると、機器のメーカーはWindowsとMacにしか目を向けていないが、オープンソースとして様々なキャリブレーション機器を使用できるソフトが存在することを知ったのだった。そのソフトこそ DisplayCAL と Argyll CMS だった。

 

【参考】

 

これでソフトは調達できることがわかった。

続いては、モニターの色を測定するキャリブレーション機器の調達である。

印刷物(プリンタ)のキャリブレーションも可能な機器(分光式)もあるが値段も高い。当面はモニターのキャリブレーションだけで十分なのでフィルタ式の安価なタイプを選択した。

 

様々に思案し最終的に決定したのがSpyder5 Expressである。上位の機器に比べると環境光の測定はできないが、現在使用しているモニターはメーカーからカラープロファイルが提供されていない程度のもの。まずはカラーマネジメントの手始めとした。

中古で購入したSpyder5 Express

中古で購入したSpyder5 Express

 

届いたSpyder5 Expressを開封すると早速キャリブレーションを実施した。DisplayCALは発する英語のメッセージを理解しながら四苦八苦。

モニター表示が基本なので Whitepoint 6500K、White Level 120.0cd/m2、Tone curve Gamma2.2と指定すると、まずは白色を基準に合わせるため、モニターを調整した。

Spyder5を使用した DisplayCALとArgyll CMSによるモニターキャリブレーション

Spyder5を使用した DisplayCALとArgyll CMSによるモニターキャリブレーション

 

その後、キャリブレーションが開始されるとモニターの中心に表示された正方形の領域は様々に色を変化させ、時々シャッター音が・・・

Spyder5を使用した DisplayCALとArgyll CMSによるモニターキャリブレーション

Spyder5を使用した DisplayCALとArgyll CMSによるモニターキャリブレーション

 

ほぼ一時間を要するとモニターキャリブレーションは終了した。

専用のカラープロファイルが保存され、モニターのsRGBモードで使用していた時と比べると画面は以前より青みを増した。

 

これからは、カラーマネジメントの理論を学び、ソフトウェアでのカラープロファイル設定などまだまだ先は長い。まさに手始めである。

 

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