河崎では「大八衢比古命久・久那斗神・大八衢比賣命」の門符、河邊七種神社(伊勢市河崎)

2020年01月11日(土) 河崎では「大八衢比古命久・久那斗神・大八衢比賣命」の門符、河邊七種神社(伊勢市河崎) (徒歩)

古文書の会に参加するために河邊七種神社を訪れたところ、本日の会場は河邊七種神社の社務所から伊勢河崎商人館の文庫へと変更になっていた。

河邊七種神社(伊勢市河崎)

河邊七種神社(伊勢市河崎)

 

伊勢河崎商人館へ移動しようとしたその時、境内の隅にしめ縄置場を見つけた。

しめ縄置場、河邊七種神社(伊勢市河崎)

しめ縄置場、河邊七種神社(伊勢市河崎)

 

この時期になるとどんな門符のしめ縄があるのか気になってしまう。玄関に掲げる門符には「蘇民将来子孫家門」や「笑門」さらには「千客万来」などが見られるが、置場を覗くとほとんど見かけない門符を見つけた。

しめ縄置場、河邊七種神社(伊勢市河崎)

しめ縄置場、河邊七種神社(伊勢市河崎)

 

それがこちらだ。(透明なシールに印刷されたものが木札に貼られているようだが・・・)

しめ縄置場に納められていた「大八衢比古命・久那斗神・大八衢比賣命」の門符、河邊七種神社(伊勢市河崎)

しめ縄置場に納められていた「大八衢比古命・久那斗神・大八衢比賣命」の門符、河邊七種神社(伊勢市河崎)

 

大八衢比古命

久那斗神

大八衢比賣命

 

この門符の存在は以前に 伊勢河崎商人館の展示で知った。その時の記録がこちらで

【参考】

 

内蔵の展示室には次の通り説明されている。

久那戸之神(くなとのかみ)
八衢比古命(やちまたひこのみこと)
八衢比賣命(やちまたひめのみこと)

「久那戸之神」は岐神(ふなどのかみ)ともいい、伊弉諾命(いざなぎのみこと)が黄泉(よみ)の国から逃げるときに、追ってきた雷に向かって持っていた杖を投げたところから生まれたとされ、地域の境界や街の分岐点から災禍を退ける神です。この背景には自己の居住地域を一つの世界と考え、その境にいる邪霊の侵入を阻止しようと努めた古代人の心理があると考えられます。
「八衢比古命」「八衢比賣命」は、神様が高天原(たかまのはら)(天上)から葦原(あしはら)の中つ国(地上)に降る途中の道の分岐点の守護をする神です。
この三柱の神様は共通して、内外の地位の堺で邪霊が侵入するのを防ぎ、災いを退ける意味をもっているとされており、河崎にこのような神様の名前がみられる理由は、河崎が多くの道の交差点であり、人や物の集まるところであったからではないかと思われます。

 

実際に、河崎で見かけたことはあるが、民家の玄関先を撮影できずに記録としては残っていないはず。

 

また、「久那戸神」の門符は河崎だけでなく神久にある角屋醤油味噌溜製造所でも見かけたことがある。そうだ、あれは御塩道を歩いていた時のことだった。

【参考】 御塩道ウォーク2016 2016年07月18日

 

次回、御塩道を歩いた時に見かけたら、「蘇民将来子孫家門」や「笑門」「千客万来」ではなくあえて「久那戸神」を門符として掲げるのか? その理由を尋ねてみたい。

 

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