2018年07月15日(日) ここが御塩道の「せせらぎ橋」? (徒歩)
伊勢の海と神宮-二見ヶ浦の神々- 中西正幸編(図書刊行会)を読んでいたところ、pp.128-137に掲載されている論考「御塩道とその周辺 井上和子」では御塩道(調整された堅塩を神宮に護送する一定の道筋)について二年に亘る調査・踏査の結果が示されていた。なかでも吹上交差点から外宮参道までのルートについての検討が興味深い。
元神宮祭儀部長 故鈴木庄市氏の談として次のことが記されていた。
本町に入ってからが、「菊一文字店裏の伊勢丸うなぎ店前にせせらぎ橋がある。この橋は必ず渡ること、そして御塩橋を渡るのが原則である。」と力説された。
なお外宮前に至ってからのルートは諸説あるようだが、やはり次のルートが興味深い。
「せせらぎ橋」を渡り左折、コミュニティ通りを経て外宮前(旧丸辻館町である)に至り御塩橋に到着、外宮斎館の黒目の間に納められた。
なお、本稿の著者である井上和子さんは元神宮徴古館学芸員であった。
本日、外宮を訪れる機会があったため、ここで示されている「せせらぎ橋」を確認してみた。
吹上交差点から外宮参道へと進むと伊勢菊一・菊一文字本店前で外宮参道と合流するが、その手前に右へと斜めに進む小道がある。
その先を眺めると橋が見えた。今までその存在を意識していなかったが、橋があると思えば見えてくるものだ。
さらに近づくとやはり橋だ。それにしてもこんなところに流れがあったとは・・・。恐らくこの橋が「せせらぎ橋」なのだろうが確信が持てない。
しばらくは「せせらぎ橋」?にしておこう。
先に紹介した文章の中に「せせらぎ橋」を渡り左折、コミュニティ通りを経て外宮前・・・」とあるが、こちらは外宮参道を直進して振り返ってのパチリ。よって、外宮方向は右側だ。
また、御塩道を歩きたくなってしまった。
【参考】
- 御塩道ウォーク 2018 2018年05月27日