2019年02月03日(日) 神事が盛りだくさんの節分祭、今社(伊勢市宮町) (車、徒歩)
今社(伊勢市宮町)にて節分祭が午前10時から斎行されると知ったので、定刻の少し前に訪れた。
祭典看板には月次祭の看板を中心に、来週に斎行される御頭神事と本日斎行の節分祭の札が掛けられていた。
御頭神事
宵祭二月十日
本祭二月十一日
節分祭
二月三日
さらに常夜燈には節分祭の式次第が掲示されていた。
祭儀
一、稿(ワラ)切り神事 (災難を斬り鎮める)
二、稲蔓蛇(トウバンジャ)神事 (東西南北中央を清め邪を祓う)
三、豆打ち神事 (豆を撒き邪を祓い一年の無病息災を願う)追儺式
一、焚上神事 (火によって祓い清めるどんど火)
二、追儺 (鬼を追い払う)
拝殿の前に建つ蕃塀付近には四隅を忌竹で囲われた稲蔓蛇神事の祭場が準備されていた。
その中央には「稲蔓蛇」と書かれた黄色の布が垂らされていた。
また、拝殿前では案の上に稿(ワラ)と刀がが準備されていた。
さらに、拝殿脇には・・・。
定刻となると奉仕者が集まり
祓所前に整列し祭典が開始された。私は来週の御頭神事で写真撮影を担当させていただく予定だったので、「今日も参列すれば・・・」と突然に奉仕者の一員として祭典に参加させていただけることになった。
宮司一拝に始まり、献饌・・・が進み玉串奉奠にも後方で奉仕させていただけた。
拝殿での祭典が終了すると一連の神事が執り行われた。
【稿(ワラ)切り神事】
文字通りの稿切り。
【稲蔓蛇(トウバンジャ)神事】
続いては稲蔓蛇。私は初めて目にする神事だった。
稿で作られているだろう先細りの棒を手にした四名が、宮司の太鼓に合わせて旗を中心に反時計方向に回りながら地面を叩く(?)、掃く(?)。
【豆打ち神事】
稲蔓蛇に続いては馴染み深い豆まきである。「鬼は外、福は内・・・」
今社の拝殿前での豆打ちを終えると
宮司は清川稲荷大明神、
さらに社務所の玄関でも豆打ちを執り行った。
【追儺・焚上神事】
続いては
鬼が本殿から現れると追儺と焚上神事に。
金棒を手にした鬼が拝殿を出ると、矛を手にした方相氏がその後を追った。
時には対決しつつも
鬼は逃げ、方相氏は追いかけ、金棒と矛を交える。
このやり取りが何度繰り返されただろうか?
鬼が去ると松明の火で拝観者が祓われた。
すべての人々が祓われると
松明の火は山積みされた注連飾りへと向けられた。
獅子頭に取り付けられるフサフサの紙垂のようなものに点火されると
その火は
一気に燃え上がった。
これにて焚上神事も終え
本年の節分祭は終了となった。
その後もどんど火に注連飾りを投げ入れる姿がちらほら。
一時間足らずの祭典に盛りだくさんの神事が詰め込まれた節分祭、以前からこのような形で斎行されていたそうだ。特に稲蔓蛇(トウバンジャ)神事なんて初めて知った。
来年はもっと多くの氏子さんに拝観してもらいたいものだ。
そんなことを考えながら今社を後にした。
なお、2月10日は御頭神事の宵祭で、2月11日が本祭。