2019年07月30日(火) 御塩焼所での荒塩奉製(御塩焼き)、御塩殿神社(皇大神宮 所管社) (車、徒歩)
最近、御塩浜での採鹹作業に関する記事を書いていたが、どうやら見当違いだった。
【参考】
- 夏は土用の頃になると御塩が作られる御塩浜と御塩殿神社の御塩焼所 2019年07月15日
- 御塩浜では採鹹作業が開始されていたが、今夜は台風が・・・ 2019年07月26日
- 台風6号が通り過ぎた翌朝の御塩浜(伊勢市二見町西) 2019年07月28日
今年は実質的な採鹹作業は実施されなかったようだ。しかし、自給自足を旨とする伊勢神宮にとっては、このような状況も織り込み済みなのだろう。鹹水については、翌年に必要な量が御塩汲入所において備蓄されているそうだ。今年は御塩汲入所の瓶に蓄えられた鹹水の他にも樽で残されていたと聞く。
「鹹水が採取できなかったから今年の御塩(堅塩)は作れない」ということはあり得ないのだから・・・
【2019年07月30日朝、御塩殿神社(皇大神宮 所管社)、御塩汲入所・御塩焼所】
本日、早朝に御塩殿神社を訪れるとお参りを終えてから
御塩汲入所へ向かった。
するとその前には多数の樽が並べられ、一部の樽には「7/24 14」「7/25 15」の文字が確認できた。これらは昨年のものだろう。
また、二見浦海岸に面して普段は閉ざされている御門へ向かうとその扉は開けられていた。
出勤のため長居はできないので早々に御塩殿神社を後にすると御塩浜を経由して会社へ向かった。
【2019年07月30日朝、御塩浜】
御塩浜に立ち寄ると、しばらく誰もいない御塩浜を眺めていた。
先日、こちらに並べられていた樽は、結局使われなかったのだろう・・・。
【2019年07月30日夜、御塩殿神社(皇大神宮 所管社)、御塩汲入所・御塩焼所】
一日の仕事を終えると午後7時過ぎに御塩殿神社へ到着した。
御塩殿神社にてお参りを済ませるとその裏手にある御塩汲入所および御塩焼所へ。
御塩汲入所にも明かりが灯され、
御塩焼所では
荒塩奉製(御塩焼き)の作業が続けられていた。平釜に注がれた鹹水は
荒塩に仕上がるまで3時間半〜4時間じっくりと焼かれる。
御塩焼所の隅には、水分が飛ばされた荒塩を平釜から取り上げる居出場(塩舟)がある。傾斜がつけられた居出場では荒塩から苦汁が落される。そろそろ次の荒塩が完成に近づいているのだろう。
先に取り上げられた荒塩は
専用の桝に詰められると
俵へと移された。俵に収めた回数を数えながら・・・
年に二回(3月と10月)、御塩殿にて荒塩から堅塩(御塩)に焼き上げる御塩焼固を奉仕する喜多井さんも平釜を見つめていた。
荒塩はあと30分ほどで完成しそうだった。
朝から御塩焼きを拝観していた方々は、荒塩の完成を何度見守ったことだろう。
しかし、堪え性がない私は荒塩の完成を目にする前にこの場を後にした。
【参考】 神宮の御塩づくりの流れ はこの記事にリンクあり
- 御塩焼固(御塩殿)2017年03月 2017年03月04日