2018年10月14日(日) 参宮ブランド擬革紙の会、10周年記念発表会@玉城町 奥書院 (車、徒歩)
私が「擬革紙」を意識したのは、遅ればせながら2年ほど前のことだった。
【参考】
- 参宮ブランド擬革紙の会による『擬革紙の復興 和紙にあそぶ』(伊勢和紙ギャラリー) 2017年01月29日
- 伊勢和紙館で買い求めた伊勢擬革紙の名刺入れ(参宮ブランド擬革紙の会製) 2017年01月29日
擬革紙の優しさと強さに惹かれて名刺入れを買い求めた。今でもブログカード入れとして使っていて、使えば使うほど味が出てくる。
知人のFacebookで「参宮ブランド擬革紙の会 10周年記念発表会」が開催されることを知り、その会場を訪れた。その会場は特別な場所で村山龍平記念館(度会郡玉城町)の奥にある。
記念館の前まで置くとそこにはこんな案内板が置かれていた。矢印に従って
村山龍平記念館の奥へ進むと文字通り(?)奥書院がある。
【参考】
- 田丸城址旧三の丸御殿奥書院(復元)と「お抹茶」の振る舞い 2012年04月08日
入口で受付の際、発表会のパンフレットとともに名刺大の擬革紙がプレゼントされた。(私は深い緑色のモノをいただいた。何を作ろうか?)
こちらが10周年記念擬革紙発表会のパンフレット。
発表会開催にあたっての挨拶にはじまり、擬革紙とは、会の足跡、(擬革紙を作る)作業工程が記されていた。
玄関を入ると横長の年表が・・・ 始まりが弥生時代になっていたので魅入ってしまった。
順路に従って進むと最初の部屋には多数の作品が所狭しと掲げられていた。
これらは「ぼくたちわたしたちの神様」と題した擬革紙(クラフト紙を使用したかたま)を使った作品で、擬革紙の会とアトリエ・コバの合同企画により4才〜高校生が火・水・風・月・森をテーマに基づいて作り上げた。
それぞれが個性的で興味深くこの部屋にて立ち止まっていると、係の女性に順路の先へと促されるほどだった。が、しばしるとそれぞれに魅入っていた。
すべての作品の観覧を終えると奥の部屋へと移動した。こちらには多数のサンプルと種々の作品が展示されていた。サンプルも作品も触っていいとのこと、その感触を楽しんだ。
こちらが明治時代の擬革紙で、250年の技術の積み重ねで作られている。「擬革紙の会」の目標でもあるようだ。「追いつけ、追い越せ!」
擬革紙はすべてがユニーク。同じものは存在し得ない。
それでも作り方が添えられているものもあり、再現することを試みたのかもしれないと想像してしまった。
こちらは米袋を利用した擬革紙。米袋は3重になっているため印刷されている外側を取り除いたものを加工したそうだ。
サンプルが展示されている壁の反対側には擬革紙で作られた作品が並べられていた。
写真が印刷された和紙も擬革紙になっていた。
こちらは諏訪神社に納められた擬革紙による御幣。
茶道に使用される棗。
矢筒の紐にまで。
こちらは高田本山専修寺で販売されている擬革紙を使った御朱印帳。ひとつひとつ手作りされているそうだ。
まだまだ、作品は・・・・
今回の発表会では擬革紙作り体験も実施されていた。人気のため待ち時間が長く私は参加できなかったが、万力にて絞る過程を撮影させていただいた。
擬革紙として仕立てる紙(和紙やクラフト紙)を型紙に挟んでしっかりと棒に巻きつける。その後、足で踏んで紙と型紙を馴染ませてからこのように万力に掛けて圧縮する。
さらに板を追加すると
さらに圧縮する。このような一連の作業を方向を変えながら4回ほど繰り返す。
そのため、一枚を作り上げるのに30分はかかるそうだ。(やっぱり、作ってみたい。)
最後に擬革紙についての詳細はこちら、参宮ブランド「擬革紙」の会のホームページをご覧ください。
【参考】