2018年12月02日(日) 宮川流域案内人とともに「多気郡多気町丹生からの櫛田川ぞいを行く」ツアー (車、徒歩)
本日は宮川流域案内人である廣瀬元久さんが主催する「多気郡多気町丹生からの櫛田川ぞいを行く」ツアーに参加した。宮川流域案内人によるツアーなのに、なぜに櫛田川なのか? その答えはすぐに見つかった。
集合時刻になると資料が手渡され、ツアーの説明が開始された。
本ツアーでは、まず丹生において檜垣家と丹生神社を徒歩で訪れた後、各自の車で櫛田川に架かる沈下橋(沈み橋または潜り橋とも言うようだ。)を駆け巡った。廣瀬さん曰く、構想から実現まで5年間は要しているとのこと。それだけあり本企画は興味深く、とても楽しかった。今後も沈下橋を巡ってみようと思わせるまさにインタープリテーションに満ちた企画だ。
ただ車による移動のため移動中には撮影できなかった。そこで訪問先とルートをGoogleマップに登録したストリートビューを利用すれば、ツアーの再現も可能となる。
まずはふれあいの館の駐車場を歩いて出ると丹生神社の参道へと続くこちらの小道を進んだ。
すると先ほど私が訪れた場所への案内となった。
こちらは慶長16年(1611)に丹生神社の神主に招かれた檜垣家で、今は丹生神社とは関係は無いそうだ。ただし、情報が少ないので詳細については要調査だ。
【参考】
- ツアー前に丹生山神宮寺、丹生神社プチぶらり(多気郡多気町丹生) 2018年12月02日
かつての檜垣禰宜が丹生神社へ通ったと思われる小道を戻るとまさにこの場所にたどり着く。
丹生神社の参道を進むと
各自が思い思いに・・・
私はツアーに先駆けてすでにお参りを済ませていたため、こんな所に興味を持ってしまった。「女神」の文字はよくある明朝体のようだが、
「山の神」の文字は、何とも不気味な書体が使用されていた。何か意図があるのだろうか?
そんな疑問などすぐに忘れさせてくれたのは社務所前に紅葉だった。
丹生山神宮寺を右手に眺めながら丹生神社の参道を戻ると
ふれあいの館の駐車場から数台の車が出発し、ツアーが開始された。
( ) ふれあいの館 駐車場
(B) 南勢志摩水道用水、櫛田川からの取水口(多気郡多気町津留)
(C) 櫛田川の沈下橋(松阪市御麻生薗町・多気郡多気町牧)
(D) 櫛田川の沈下橋(多気郡多気町波多瀬・松阪市飯南町深野)
(E) 道の駅「茶倉駅」(松阪市飯南町粥見)
(F) 櫛田川の沈下橋(松阪市飯南町有間野)
(G) 五箇篠山城跡(多気郡多気町朝柄)
(H) 櫛田川の沈下橋(多気郡多気町下出江・同郡同町古江)
※ (文字)はGoogleマップ内の文字と一致させてある。
この後は車での移動なので、訪問地ごとに写真をまとめて列挙する。
【(B) 南勢志摩水道用水、櫛田川からの取水口(多気郡多気町津留)】
車で最初に訪れたのは沈下橋ではなく、取水口だった。ここでなぜに宮川流域案内人が櫛田川を案内したのかの理由が示された。
櫛田川のこの場所から取水されているのは
南勢志摩水道用水だった。
南勢志摩水道とは次のリンクにもあるように伊勢市、玉城町、度会町にも給水している。つまり宮川流域ルネッサンス協議会に参加している市や町が大いに恩恵を受けているのである。これで櫛田川と関係ないとは誰が言えようか!ってな感じでしょうか。
【参考】
こちらの図にある魚道を眺めて
パチリ。
【(C) 櫛田川の沈下橋(松阪市御麻生薗町・多気郡多気町牧)】
取水口を後にすると県道421号を伊勢自動車道の高架下まで走るとその先を左へ折れた。たどり着いたのがこちら。
ここは伊勢自動車道の下で、次の案内板が示されていた。
この場所に車を駐めると
しばらくこの道を歩き
ほどなく沈下橋へたどり着いた。
まさに沈下橋の名前通りの橋だった。
この橋の近くには上流にも下流にも橋が架かっていないため、歩行者や自転車にとってはとても貴重な橋だろう。
少しで水位が上がれば沈んでしまう。
最初の沈下橋に見惚れ、さらに期待を膨らませながこの場を後にした。
【(D) 櫛田川の沈下橋(多気郡多気町波多瀬・松阪市飯南町深野)】
続いて訪れたのは、深野大橋の上流側にある駐車可能な場所だった。たまたまこの日は左義長ために丸太が組まれていた。帰り際に地元の方々がワラを巻く作業にやってきた。
これから向かう沈下橋の近くに駐車スペースがなかったため、この場所に車を駐めて歩くことになった。
時々車が通り過ぎる国道166号を注意深く・・・
深野バス停を過ぎ
しばらくすると左下に沈下橋が見えてくる。ここは私にとってとても懐かしい場所だった。
以前に立梅用水を歩いた時、行きは用水沿いを歩き、帰りは国道からこの沈下橋を渡ったのだった。
【参考】
- 立梅用水歩きの帰り道、沈下橋を渡ったり・・ 2017年04月29日
また、立梅用水を歩いた記録は次のリンクにまとめてある。
【参考】
- 大師の里 彦左衛門のあじさいまつりで「立梅用水ボート下り」 2017年06月11日
学習塾を背にすると
櫛田川へと下った。
何とも懐かしい気分だ。
沈下橋から川面を眺めたらハートマークを見つけた。
深野大橋を遠望してから来た道を車まで戻った。
その途中で、旧俊光橋の親柱をパチリ。今は橋を意識させない程度の橋になっているのか?
【(E) 道の駅「茶倉駅」(松阪市飯南町粥見)】
この後は道の駅「茶倉駅」へ移動した。この時は国道166号に通行止め区間があったため、勢和の方から遠回りしての到着となった。
昼休み休憩は40分だったので、私は独自オプションで
茶倉橋を渡ると
対岸にある立梅用水の井堰を目指した。
螺旋の階段を下り
吊橋を渡った。
そしてたどり着いたのはこちら。いつものように移動しながらおにぎりをパクリ。
先にも紹介した立梅用水歩きを思いだしながら
取水口を眺めていた。
【参考】
- 立梅用水、歴代の井堰(取水堰)跡巡り(松阪市飯南町) 2017年04月29日
- 立梅用水、元丈の館付近から四代目井堰(取水堰)まで(多気郡多気町〜松阪市飯南町) 2017年04月29日
また、立梅用水の井堰を見渡せる場所には水神がまつられている。
そろそろ昼休みも終わりが近づいて来たので吊橋を渡り返すと
吊橋であることを実感しながら
立梅用水の井堰と茶倉橋を後にした。
展望台へもどるとほかのツアー参加者も集合場所へ戻るところだった。
とりあえず、展望所からのパチリ、
パチリ。
【(F) 櫛田川の沈下橋(松阪市飯南町有間野)】
休憩を終えて次に訪れたのはこちら。
ここはすでに管理されていない沈下橋でその様子は
こちら。
近くに立派な橋が架かっているので、わざわざこの橋を渡る必要がないからだろう。
まだ、使えそうだが
一部はこのように鉄筋がむき出しとなっていた。徐々に破壊されていくのだろう。
【(G) 五箇篠山城跡(多気郡多気町朝柄)】
続いて訪れたのは沈下橋ではなく、五箇篠山城跡。こちら山頂からは櫛田川を望むことができる。
私は以前に訪れたことがある。
【参考】
- 五箇篠山城跡の散策(多気郡多気町朝柄) 2017年03月25日
ペース配分がわかっているので
軽快に駆け上がると
ほどなく山頂にたどり着いた。
山頂標を確認してから
眺望を楽しんだ。
あれに見えるのが本日、沈下橋を駆け巡った櫛田川。
最初に訪れた沈下橋の方向も遠望してパチリ。近くて遠い。遠くて近い。
【(H) 櫛田川の沈下橋(多気郡多気町下出江・同郡同町古江)】
五箇篠山城跡を後にして、ツアー最後の沈下橋は須原親水広場(多気郡多気町古江)の隅にある橋だった。こちらは国道368号を走っていると目にする橋でいつか訪れてみたと思っていた橋だった。
橋に近づくとこんな注意看板が立っていた。
さらに先へ進むと
悲惨な状況となっていた。「通行止」の看板さえ水圧で折れ曲がり、今にでも外されてしまいそうな状態だった。水の力とは強力だ。
ツアーの最後に沈下橋の将来を見てしまったようで少し悲しくなった。
沈下橋がなくなってしまう前に、すべてを巡っておかねばとの思いが湧き上がった。
先ほど訪れた五箇篠山城跡を見上げながら。
以上でツアーは終了し、この場所で解散となった。
廣瀬元久さん、素晴らしいツアーをありがとうございました。また、参加された皆さんお疲れ様でした。また、お会いしましょう!