2018年12月09日(日) 丹洞夜話の翻刻が掲載されている三重懸史談會〃志 第五巻
先日、多気町丹生を訪れた際に檜垣家の存在を知った。
【参考】
- ツアー前に丹生山神宮寺、丹生神社プチぶらり(多気郡多気町丹生) 2018年12月02日
こちらの門扉の内側には
檜垣家
檜垣家は、外宮神宮家の筆頭禰宜で度会姓である。丹生初代の禰宜として慶長十六辛亥年檜垣太郎兵衛禰宜に申請したと記されている。
の案内板は立てられていたが、その裏付けを知りたいと思っていた。
先日、国文学研究資料館で公開されている「丹洞夜話」を読んでいたところ次のページを見つけた。
- 丹洞夜話のサムネイル一覧(こちらからも画像ダウンロードできる)
何とか読んでみたものの自信がなかったため翻刻本を調べたところ「三重懸史談會〃志 第五巻」に掲載されていることがわかった。伊勢図書館で調べたところ貸出できる本が一般の書棚ではなく「書庫上」に保管されていた。早速、「書庫上」から下ろしていただき借りてきた。
その本には確かに、慶長16年の檜垣太郎兵衛禰宜に関する記事が掲載されていた。
慶長十六年辛亥年檜垣太郎兵衛禰宜に申請候名替候て筑後守と申候長井銀三郎同道仕古田兵部少輔殿□御禮申御家中奉行衆迄も御禮申上候事
巳上浄蓮記
神職之家は檜垣氏外宮神宮家度会姓也代々從禁裏口宣案頂戴正四位昇進
口宣案寫
(と続く)
これであの案内板の根拠は明らかになった。
丹洞夜話は神宮寺仁王門の調査報告会でも話題になっていたので、これを機会に目を通してみよう。
【参考】
- 神宮寺仁王門の調査報告会並びに講演会、丹生山神宮寺(多気郡多気町丹生) 2018年03月18日
先人の功績を活用できるとはありがたい。
今後もデジタルアーカイブなどデータの活用に期待したい。また、その一助となれるように努力しよう。