2019年03日21日(祝・木) 朝熊御前神社(皇大神宮 摂社)の御造替が終わり、約9年越しの疑問が解決 (車、徒歩)
約9年越しの疑問を抱いたのは、2010年04月17日に朝熊神社・朝熊御前神社(ともに皇大神宮 摂社)を訪れた時のことだった。この頃はお伊勢さん125社を巡り始めたばかりで、同じような殿舎の外見に戸惑っていた。少しでも各宮社の個性を見つけようとコンパスを携帯してはその向きを測ったり、千木や鰹木はもちろん御垣、御門などの詳細な特徴を見つけようとしていた。
そして、些細なことながら非常に気になってしまったのが、この記録に示したことだった。
【参考】
このように並立している朝熊御前神社と朝熊神社の建築物としての特徴を確認していて見つけたのが、玉垣御門の柱の相異点だった。それは朝熊御前神社の柱だけが台座で接がれているような状態に。当時はその理由として格の違いや御用材のリユースなどさまざまに想像していた。
しかしながら、第62回神宮式年遷宮にて摂社の大修繕が開始されその現場を目にするといままで悩んでいたことが一気に解決されそうになったのだった。最終的には朝熊神社と朝熊御前神社の御造替を待つしか無いと思いつつも、私の仮説を確定するために園相神社を再訪したりもした。
【参考】
- 宮川めぐりの主目的は園相神社大修繕の再確認 2018年08月11日
この御門の柱を何度確認したことだろう。
【参考】
- 8年越しの疑問を再確認した朝熊神社・朝熊御前神社(皇大神宮 摂社) 2018年08月18日
そして、ついに朝熊御前神社と朝熊神社の御造替が完了した。
こちらは、朝熊神社の玉垣御門で
右側の柱にも
左側の柱にも台座のようなものは見られない。
2010年04月17日時点
さらに、こちらが朝熊御前神社の玉垣御門で
こちらが左側の柱、
2010年04月17日時点
こちらが右側の柱。ともに造替前のような台座を見ることはできない。
このように朝熊神社および朝熊御前神社も第62回神宮式年遷宮の御造替では、このように玉垣御門に台座の無い柱が建てられている。つまり、御造替前に朝熊神社と朝熊御前神社で相違があったのは、第61回神宮式年遷宮の大修繕での修繕内容の相違によるものだったことになる。
約9年に及ぶ疑問が解決された瞬間となった。