2020年07月26日(日) 旧御師 丸岡宗大夫邸(伊勢市も補助していた)修繕工事完了のお披露目見学会 (車、徒歩)
以前にも紹介したように
旧御師 丸岡宗大夫邸では美装工事を主とした修繕工事がすでに完了していた。新型コロナウィルスの影響でそのお披露目がのびのびとなっていたが、本日やっと実現。
朝から雨天となり地区の草刈りが中止となったため、開門に合わせるように丸岡宗大夫邸を訪れた。
施工の過程についてはちょくちょくお邪魔して拝見していた(記事の最後尾にあるリンク)が、完成状態を体感するのは初めてだ。美装された壁面を眺めながら
長屋門の正面へ向かうと
門は開けられ、すでに数名の見学者が訪れていた。
本日は、修繕工事完了後の特別なお披露目見学会。
旧御師・丸岡宗大夫邸保存再生会議の方に話を伺うと
今回の修繕費用は文化庁からの補助金に加え三重県や伊勢市からの補助と丸岡さんの個人負担でまかなわれた。この件では伊勢市教育委員会が尽力してくれた。美装工事は補助対象となるが内装については自前である。
とのこと。
裏取りするために伊勢市のホームページで確認したところ、次の情報を見つけた。
登録有形文化財 丸岡家住宅美観向上整備事業について
丸岡家住宅(旧御師丸岡宗大夫邸)は伊勢市宮町にあり、現存
する旧御師邸として歴史的・文化的価値が高い建物です。
主屋・長屋門及び築地塀の2棟に分けて、国の登録有形文化財
建造物に登録されています。令和元年度に国・伊勢市から補助
金を受けて、外壁の杉板刻み囲いや漆喰などの修理を実施し、建
物を美しくしました。
現在は伊勢まちかど博物館として公開されており、内部を見学す
る事ができます。見学の際には連絡が必要ですので、「伊勢まちか
ど博物館ホームページ」でご確認ください。
これによれば伊勢市からも補助されているようだ。(予算を確認しても明確にはわからなかった。文化財保育存整備事業補助金なのだろうか?)それにしてもこの情報にたどり着くのに手間取った。伊勢市ももっとうまく情報発信すれば勘違いされないだろうに。
助成金による美観工事について
今回、確認できたのはこちらの壁面と
垂直に戻されたこちらの柱である。
※ 屋根の葺き替えなど美観工事の詳細については先にも紹介した(記事の最後尾にある)リンクを参照されたし。
今回は邸内の改善状況を体感した様子を紹介しよう。衝立が置かれた正面玄関の右手にあるこちらの入口を進むと
正面玄関は左手に。一部の敷居が取り替えられている。
雰囲気は工事以前とあまり変わらないが
畳に足を乗せた時の安心感がまったく異なる。以前はふかふかした状態だったが、今は安定している。さらにその奥の部屋へ。
内装の修繕は費用面からも一部の敷居や柱、床板の取り替えなど最低限に抑えられている。
今にも落ちてきそうだった天井が
平坦になっていただけでも安心だ。
さらにガラス戸の先には
雨戸が設置されていた。
そのため、こちらのブルーシートは不要になったとのこと。
このように玄関からその先(西方向)へ続く居室のみが修繕の対象であって、北側は未対応である。
全般として、柱の傾きが補正され建物の安定感が回復し、屋根瓦の葺き替えで対応部分の雨漏りは改善された。その点はひと安心だが、未対応部分は今後も雨漏りの心配が続きそうだ。
【旧御師 丸岡宗大夫邸 主屋の修繕】
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