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写真好学研究所 01月講座(2018.1.6)@古民家Hibicore

2018年01月06日(土) 写真好学研究所 01月講座(2018.1.6)@古民家Hibicore (車、徒歩)

写真好学研究所の例会である写真講座は昨年の9月より奇数月開催となった。今回は2018年最初の講座となるため、現在取り組んでいるテーマ「三重の風景」の写真を持ち寄ることに加え、新年にあたって近況を報告することとなっていた。

寄り道しながらも何とか講座の開始時刻である午後2時までに古民家Hibicore(津市美里町三郷)へ到着した。立派な門をくぐると

古民家Hibicore(津市美里町三郷)

古民家Hibicore(津市美里町三郷)

 

陶製の看板「Hibicore」が迎えてくれる。

古民家Hibicore(津市美里町三郷)古民家Hibicore(津市美里町三郷)

古民家Hibicore(津市美里町三郷)

 

石畳に導かれて玄関へ向かうと

古民家Hibicore(津市美里町三郷)

古民家Hibicore(津市美里町三郷)

 

玄関には新しいしめ飾りが掛けられていた。

古民家Hibicore(津市美里町三郷)

古民家Hibicore(津市美里町三郷)

 

昨年の注連縄には「日々是好日也」札が取り付けられていたが、この変化はなんだろう?

古民家Hibicoreの注連縄(2017)

古民家Hibicoreの注連縄(2017)

 

玄関の引き戸をガラガラと開け、さらに板戸を開けると2ヶ月ぶりの写真講座へと突入。今回の参加者は猪野、勝田(旧姓 大賀)、中澤、森田、桝屋の5名と見学者が3名(荻野さん、田村さん、宗吉さん)。なお他の研究生は寺本が帰省中、岡副が香港へ。そして松原所長は年末より台北で仕事を終えると現地で年を越して昨日に帰国。大阪で仕事を終えると本日のお昼過ぎにHibicoreへ到着したとのこと。

しかし所長は疲れを見せることもなく、今年初めての写真講座を開始を告げた。

写真好学研究所 01月講座(2018.1.6)@古民家Hibicore

写真好学研究所 01月講座(2018.1.6)@古民家Hibicore

 

【森田】

まずは、昨年末に京都のギャラリー・マロニエでの写真展に参加した森田さんによる報告から。

写真好学研究所 01月講座(2018.1.6)@古民家Hibicore

写真好学研究所 01月講座(2018.1.6)@古民家Hibicore

 

昨年は、おはらい町通りのギャラリーいっぷくでの個展、さらには堂島スウィーツ本店での写真展示(継続中)に続き、12月には京都の GALLERY MARONIE にて開催された 第18回 京都写真展(2017年12月19日〜12月24日)に出展した。

【参考】

 

今回は第18回 京都写真展に出展した作品は持参することは叶わなかったため、概要を紹介するためパソコンの画面上にその作品を表示した。写真展テーマが「からだ」だったため、そのために撮りためた知人のポートレイトから顔のみを2cm角に切り出し、それらを素材として凹凸をつけながらコラージュのように貼り付けたものが作品となった。

その一部を拡大したものがこちら。

写真好学研究所 01月講座(2018.1.6)@古民家Hibicore

写真好学研究所 01月講座(2018.1.6)@古民家Hibicore

 

展示した作品のキャプションボードには次の通り記されていた。

和御魂(にぎみたま)
森田博実 MORITA Hiromi

魂のカラダってなんだろうと思いました。
日本には一霊四魂の考えがあり和御魂、荒御魂、幸御魂、奇御魂の四つの魂を一つの霊がコントロールすると言うものです。その中の穏やかなすべてを包み込む魂、和御魂を表現しようと思いそれは笑顔だと、一人ではなく大勢の笑顔だと思い製作しました。
離れてみると私が以前から和御魂と思っていたあるものに見えます。
宇宙から気が集まってくるのを表現しています。

 

ここにあるように、この作品は1970年日本万国博覧会(EXPO’70・大阪万博)で岡本太郎氏が制作した太陽の塔をモチーフとしたものだった。

写真好学研究所 01月講座(2018.1.6)@古民家Hibicore

写真好学研究所 01月講座(2018.1.6)@古民家Hibicore

 

森田さんによると

写真展でこの作品を目にした方々からは「面白い」と多数の評価があり、主催者の方からは「来年も・・・」との声があった。また、展示の際にこの作品と対峙するように反対側の壁には「太陽の塔」を撮影した写真(作品)が展示されていた。「からだ」というテーマから同じく太陽の塔をイメージした作者が他にもいたことはとても興味深い。

今後は証明写真の型抜きを使用することも一考、さらに四角だけではなく、円形のものも面白そうだ。

 

これに対し所長および研究生、見学者からはさまざま意見が出された。

  • ちぎり絵のようで面白い。
  • テキストに盛り込み過ぎのスピが嫌い。
  • 現実的な宇宙・世界を表現するのであればさまざまな人種を散りばめるべき。
  • 同じ顔が多い。(一人の写真を複数枚並べていたため)
  • ポラロイドを使って現地で撮りながら作り上げるのも面白い。
  • 魂が四種類あるのなら、残りの三種類を作らないと未完成だ。
  • 写真の上部で「宇宙から気が集まってくるのを表現」しているとのことだが、その部分の高さ(長さ)が短いため落ちる感じではなく、制作時間が足りずに貼リ切れなかった感がある。
  • 喜怒哀楽も見てみたい。

 

この作品の制作にかなりに時間を要したため、「三重の風景」として進めていた錆びたトタンの写真1000枚撮影は進行していないとのこと。

 

【中澤】

続いては久しぶりに参加となった中澤さんの写真紹介。

今回持参した写真は二種類で、一方は鈴鹿にある工場街で夜に撮影した写真、他方は熊野の湯ノ口温泉へと続くトロッコ電車で撮影したトンネル内の写真たちだった。

写真好学研究所 01月講座(2018.1.6)@古民家Hibicore

写真好学研究所 01月講座(2018.1.6)@古民家Hibicore

 

工場街で夜に撮影した写真は工場の壁面に映るシルエットと工場の窓から漏れる光、さらにはその先からの光・・・。このビューでしか思うようなシルエットが壁面に映し出されないなど条件が難しい。これらは全て手持ちでの撮影である。

 

工場の写真については次のような意見が出された。

  • 時間が止まって見える。
  • 色合いが良い。
  • 空の色が好き。
  • 光のレイヤーが面白い。
  • 雨、満月、新月・・・条件を変えると?
  • 闇の表現をどうするか、闇や闇にしたほうが良い。
  • 三脚を担いて行ってじっくりと撮る、各種条件を変えて試して欲しい。
  • 長時間露光で雲の流れや星の動きなどどのように影響を与えるか?

 

このような議論を経て(強く押し切られて?)中澤さんは三脚を使って撮ることを決意したようだ。

 

写真好学研究所 01月講座(2018.1.6)@古民家Hibicore

写真好学研究所 01月講座(2018.1.6)@古民家Hibicore

 

工場街の写真に注目が集まっていたためトンネル内での写真については余り議論されなかったが、見学者から次のコメントが寄せられた。

  • 上下を逆さまにすると線路の現実感がなくなり面白い。

 

【桝屋】

続いては私の番だったが、「三重の風景」として撮影した写真が準備できなかったため、今朝に急いで作成したレポート「写真に関する 2018 年、新年にあたり」にて、近況を報告した。

写真に関する 2018 年、新年にあたり(桝屋善則)

写真に関する 2018 年、新年にあたり(桝屋善則)

 

写真に関する 2018 年、新年にあたり(桝屋善則)

写真に関する 2018 年、新年にあたり(桝屋善則)

 

【参考】

 

私の場合は一方的な報告のみとなってしまったためフィードバックをいただくことはできなかった。

 

【猪野】

次は猪野さんが2卓の座卓に所狭しと写真を並べ始めた。

写真好学研究所 01月講座(2018.1.6)@古民家Hibicore

写真好学研究所 01月講座(2018.1.6)@古民家Hibicore

 

こちらに撮されているのは鳥の集団。

鳥が群れ、全体が大きく変化する姿が大きなアート作品のようで感動し、3日連続で撮ってしまった。

空に描かれたアート作品としてこんな風に撮したいとのイメージがあるがうまく表現できない。

また、制作している常緑樹のリースを記録に残したい。

今はiPhoneで撮っているがカメラが必要か?

カメラを買った方が自由度が上がるのでその方が良いかもとの意見が出されたが、最近は iPhoneやスマホの性能が上がっているしアタッチ式の広角、望遠レンズキットも選択肢として存在することが指摘された。

また、講座の最後で所長が紹介した「台湾から持ち帰った iPhoneのみにより撮影された写真集」を見てしまったら、iPhoneの最新機種ならそれで十分だとの結論に至った。

猪野さんは撮りたい時に撮るそのタイミングが重要なので、「カメラを準備して・・・」よりも手軽に「手にしたiPhoneでパチリ」つまり、今まで通りのスタンスで行動できた方が良いだろうと。

 

また、こちらの写真の中で

カンナは好きでは無いけど、夜なら許せる。

として撮った写真3枚に見学者のひとりが「参った」と唸っていた。

写真好学研究所 01月講座(2018.1.6)@古民家Hibicore

写真好学研究所 01月講座(2018.1.6)@古民家Hibicore

 

さらに、下半分以上を舗装路が占める写真に対し、その理由を問われると

グレイが好きなので

と答える。形よりも色を撮っている。

事態を把握するまで時間がかかった電車の中の写真に対しては

窓は嫌いなので椅子と窓の影を撮した。

とこれは水平よりも35°下向きのビュー。また、これとは対照的にドラム缶の上部のみを切り撮った上向きビューの写真もあった。

風景については

三重の風景は自分が見ている風景、自分の切り取り方、ここでしか出会えないもの。

と、猪野さんは自分なりの被写体の捉え方、切り取り方が独特だ。

それに対する皆の感想は

  • 全体が不安定で、それが魅力的

だった。先にも述べたようにこんな彼女には「手にしたiPhoneで気軽にパチリ」が最適なのだろう。

 

【勝田(旧姓 大賀)】

研究生の最後は勝田さん。昨年に結婚した勝田さんは結婚後初の新年を迎えた。忙しい日々だったのだろう。

今まで紹介せずに陽の目を見なかった写真を持参した。

私はこういうのが好き。

(夫の)実家がある大阪へ行っていたが、大阪の町は変化が早い。しかし、この地域は変化がゆっくり。その変化を撮ろうと思う。(その変化をどう見つけるか?)

 

写真好学研究所 01月講座(2018.1.6)@古民家Hibicore

写真好学研究所 01月講座(2018.1.6)@古民家Hibicore

 

これらの写真について、所長からフィードバックがあった。

  • 過去の写真の拾い集めも面白い。
  • 見せたい写真はできればA4サイズで印刷して欲しい。

 

以上で、研究生の発表は終了したが、今回は見学者の方も写真を持参されていたので自己紹介とともに披露された・・・

 

【見学者(宗吉さん)】

津や名古屋で4つの写真クラブに所属し、写真コンテストでは常に上位に評価される存在。55歳の時、25年振りに写真を再開し10年ほど。持参したバックから多数の写真がつぎつぎとテーブルに並べられた。これらの写真は学生時代に撮影したものも含め、さまざまな手法(レンズフィルタにスティックのり、高温現像、オレンジフィルターなど、[私には理解できない内容も・・・])やさまざまな条件で撮影された幅の広い内容が展開されていた。宝箱のようなバッグから取り出される写真たちに研究生は魅了されていた。

写真好学研究所 01月講座(2018.1.6)@古民家Hibicore

写真好学研究所 01月講座(2018.1.6)@古民家Hibicore

 

猪野さんはお目当ての写真を見つけるとおねだりした。宗吉さんの

それならいいよ!

の一言に乙女のように喜んだ。

写真好学研究所 01月講座(2018.1.6)@古民家Hibicore

写真好学研究所 01月講座(2018.1.6)@古民家Hibicore

 

宗吉さんの口からは興味深い言葉が・・・

街中は切り取り気味に、田舎はワイドに!

紙で表情が変わる。

四つの写真クラブに所属していると同じ写真でもそれぞれで反応が異なる。結局、最終的には自分で決める。

など・・・

写真好学研究所 01月講座(2018.1.6)@古民家Hibicore

写真好学研究所 01月講座(2018.1.6)@古民家Hibicore

 

【見学者(田村さん)】

続いては田村さん。タブレットに蓄えていた川上山若宮八幡宮での参拝時の写真を披露した。

最後はスウィーツで締めくくったが、私は滝行の神事の後の写真が興味深かった。

写真好学研究所 01月講座(2018.1.6)@古民家Hibicore

写真好学研究所 01月講座(2018.1.6)@古民家Hibicore

 

【見学者(荻野さん)】

見学者の最後、そして本日の最後となったのは荻野さん。写真歴は10年ほどで多数のコンテストで受賞している。さらに驚いたのは、松原さん(所長)の銭湯写真に魅せられ、結婚を機に白塚へ住まいを移してしまったことだった。

写真好学研究所 01月講座(2018.1.6)@古民家Hibicore

写真好学研究所 01月講座(2018.1.6)@古民家Hibicore

 

今は地域を記録するために住んでいる白塚をモノクロ写真に納めている。

写真好学研究所 01月講座(2018.1.6)@古民家Hibicore

写真好学研究所 01月講座(2018.1.6)@古民家Hibicore

 

これらの写真および撮影スタンスについて、所長と見学者から意見が出た。

  • モノクロで撮る必然性は何なのか、明確にしておく必要がある。
  • モノクロは時間軸がわからなくなる。
  • なぜに敢えて白塚に移り住んだのか、その必然性が伝わってこない。
  • 自分のスタンス、被写体との距離感、住んだら命を削るぐらい撮る。

 

【最後に】

所長が台北で入手した「iPhoneで撮影しアプリで加工された写真のみで構成された写真集」が紹介された。しかも驚いたことに写真集を構成するバリエーションに富む多数の写真がひとりのカメラマンにより撮られていた。この写真集を観た猪野さんはiPhoneで十分だと確信したことだろう。

 

【新年会】

写真講座の終了後に古民家Hibicoreにて新年会を実施する予定だったが、参加者が少なかったため急遽場所を移動してROBATA 元気(津市久居寺町)にての会となった。参加者は所長、森田さん、宗吉さん、荻野さん、所長のご近所の稲垣さんと私の6人だった。

写真好学研究所 新年会(2018.1.6)@ROBATA 元気

写真好学研究所 新年会(2018.1.6)@ROBATA 元気

 

今日は所長のみがアルコール飲み。ハイボールの杯を重ねる度に所長の写真に対する熱い思いが吹き出した。その熱さを皆で共有しつつ、その熱に背中を押された見学者のお二人は個展の実現を決意していたようだ。

 

【次回の写真講座】

  • 次回の3月開催日時は決定次第、所長より追って連絡あり。
  • 2017年度の最終回となるため、一度「三重の風景」の締めくくりとするために10枚ほどの写真を持参する。

 

【参考(過去の記録)】

 

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